看護部長あいさつ

看護部長挨拶

 2022年度、あきた病院は、これからのあり方として、「Community Hospital」をスローガンに、“地域の皆様が安心して生活できる、入院から在宅ケアまで多機能な医療とケアを実践していくこと”が私たちの役割だと共通認識を持ちました。
 そんな折に、看護学校からの「地域・在宅看護」の研修を受け入れました。看護学校では、看護教育のカリキュラムであった「在宅看護論」が2022年4月から新カリキュラムとして「地域・在宅看護論」に名称が変更され、早い時期から基礎看護学と並行して学習していくことになったそうです。その実習先として、当院を選んでいただいたことをとてもうれしく思いました。あきた病院には、入院環境はもちろん、居宅介護支援事業、訪問看護や訪問介護、訪問リハ、グループホーム、デイサービスセンター、訪問診療など在宅サービス部門を兼ね備え、地域の高齢者の方々のニーズに応えられるよう取り組んできました。
 この病院部門と在宅部門とのシームレスな連携は、当院の大きな強みでもあり、職員の誇りでもあります。見学実習の2日間、さあ、学生さん方にどうのように伝えるか、「暮らしを支える看護」について、関係者と相談しながら研修プログラムを作成しました。研修当日、看護学校に入学してまだ日が浅い学生さん24名が、この病院に来てくれました。若いエネルギーとフレッシュな空気感を強く感じ、空間を共有するだけで、こちらも元気なパワーを受け取った気分になりました。
 病院の外来、入院部門の紹介から始まり、在宅部門の管理者による各部署の日常業務について、簡単に説明し、病院施設見学、グループホームとデイサービスセンターで、ケア業務の実際を見学・体験学習していただきました。そのあと、学生さん方とのカンファレンスに参加し、後日、学校より実習レポートとカンファレンス録が届き、一人一人の学生さんのレポートを丁寧に読ませていただきました。
 地域で暮らす高齢者の方々の健康を支えるための医療、介護、福祉、予防の体制づくり、病院と在宅部門の連携によるタイムリーな医療環境の提供、在宅での生活を支える具体的なサポート内容、高齢者のフレイル予防、そして、これらの体制づくりの要には、必ず看護師が活躍していること、私たちが伝えたかったメッセージが、まだ看護の勉強を始めて日が浅い学生さん方に届いていたことをたいへんうれしく思いました。
 これから看護師を目指す学生さん方の看護の未来が輝くように、今の私たちが今やるべきことをしっかりとやっていかねば・・・ITの進歩、感染症等によって医療環境が変わっても、「手の温もりが伝わる看護」という看護の本質を変えることなく、次世代につないでいかねば・・と私たちのあり方を見つめなおす機会となりました。
デイサービスの科長さんより、先日実習にきた学生さん方と利用者さんたちで作成した折り紙の紫陽花です・・と写真が届きました。お部屋の壁が明るく、華やかになりました。

写真提供 デイサービス なのはな