理事長あいさつ

理事長・院長挨拶

新型コロナウィルス感染症の発症例は急速に減少しています。人の移動や会合開催が増え経済活動が活発になってきたことは、素直に喜ばしいことと思います。一方で専門家の間ではこの感染症がなくなることはなく毎年一定程度の流行をくり返すと言われています。
しかしウィルスの実態がわかりつつあり、ワクチンの効果も明らかとなり、効果的治療薬も出始め、近いうちに待望の内服薬が出てきそうです。こういった背景から季節性インフルエンザと同様の5類感染症扱い、つまり保健所への届け出義務や入院等の措置の必要のない感染症扱いになる可能性が出てきそうです。これまでこれほど急速なテンポで感染が拡大し、公衆衛生的そして関連する法的取り扱いや治療・ケア方針が変化していった疾病を経験したことはありません。科学の進歩と情報伝達の速度に驚くばかりです。
私たちは新型コロナウィルス感染症で多くのことを学びました。なかでも、見えないもの、わからないことほど怖いものはないということを学びました。みえない、わからないからパニックになってしまうのです。それが人間なのです。しかし、考えてみれば日常の中には、わからないために誤解し、コミュニケーションが悪くなり、誤った判断をすることがよくあります。わからないことがあったら、自分だけで判断せずに話し合い、理解し合いたいものです。上司は部下の意見に耳を傾け、良い意見なら素直に受け入れることが大切です。安心して物が言い合える文化を作っていきたいと思います。

理事長・院長 町田 二郎