日本医療評価機構 認定第 JC1979号
公チャンネル

『グー・チョキ・パー』
 誰しもが知っているジャンケンの掛け声である。
 最初はグー、ジャンケンポン、あいこで…。
 人は生まれてくるとき、指を握りしめ拳でこの世
に生を受ける。
 これから訪れるであろう試練に耐えていくために、
必要な知識や経験や食物などなどあらゆるものを自
分の手で掴み取り生きていくのだ。三十代までは、
貪欲にグーで生きていけばいい。
 四十代になれば、今まで得た目に見えるもの、例
えばお金・モノ・肩書・地位などをよく見極め、本
当に人間として生きていく上で必要なことか、価値
あることかと自問し、必要でないと思うものをチョ
キチョキと切り捨てていくことだ。
 六十代に入ると、今まで得てきたもの、大事にし
てきたこと、目に見えるすべてのものを手放す準備
段階に入る。断捨離、これは口で言うほど簡単にで
きることではない。乞食のように拾いかき集めたも
のを捨て去るということは、至難のことだ。
 だが、心配することはない。人間死んでいくとき、
掌を開いて死んでいく。感情的な結ぼれや傷つけあ
った人間関係などなど、あらゆるものを手放して、
最後にはすべての人に感謝と赦しを得て去っていく
のである。
 死に逝くとき、富や名誉や財産、地位、権力、み
んな持っていくことができない。唯一、魂と愛だけ
は持っていけるのではないだろうか。
 最後はパーである。